このエピソードはコミックの2巻に収録されている第9話です。
このお話は2つのエピソードから構成されています。
メインはくら田の大将が幼馴染の八百六の六平とのお弁当の注文の数が合わなかったお話と馨が駅で出会った女性にお金を貸したお話です。
くら田のお弁当の話には漢数字の20が廿であること、が重要になってきます。
さて左右馬はどんな風に解決していくのでしょうか?
嘘解きレトリック8話原作ネタバレ!20は漢字で廿?
今回のお弁当の注文間違いの謎解きは漢数字の卄にありました。
さて、令和の時代この漢字は使いませんよね?
これ20の事です。そのほかに廿とも書きます。
現在では神事や暦ぐらいでしか使いません。
実は私も知りませんでしたので漢数字の書き方を表にしました。
読み | 大字(だいじ) | 漢数字 |
れい | 〇、零 | |
いち | 壱、壹 | 一 |
に | 弐 | ニ |
さん | 参 | 三 |
よん、し | 肆 | 四 |
ご | 伍 | 五 |
ろく | 陸 | |
六 | ||
しち、なな | 柒、漆、質 | 七 |
はち | 捌 | 八 |
きゅう、く | 玖 | |
九 | ||
じゅう | 拾、壱拾 | 十 |
にじゅう | 弐拾 | 廿、卄 |
さんじゅう | 参拾 | 丗、卅 |
よんじゅう、しじゅう | 四拾 | 卌 |
ひゃく | 佰、 陌 | 百 |
せん | 仟、 阡 | 千 |
まん | 万 |
ちなみにご祝儀袋などに金額を入れる時には大字(だいじ)を使います。これは後から線を入れたりして書き換えられないようにするため、金額を記入するときとか、戸籍などに使われました。
確かに三に縦棒を2本入れたら五に見えちゃうよね。
一の下に横棒を2本入れたら三になるしね。
これを知っておくとドラマもわかりやすくなると思います。
嘘解きレトリック8話原作ネタバレ!お弁当の注文数の謎解きは?
8話のエピソードは馨の寸借詐欺のエピソードとくら田の大将と八百六の六平のお弁当を巡るいざこざです。
くら田では大将と八百屋の六平の口論が
左右馬と鹿乃子がくら田へいくと大将と六平が大口論中。
おかみさんに聞くと大将は六平から花見弁当を「23個」注文をされた、といい六平は「13個」注文したと主張して譲らないとう話でした。
大将は左右馬にどちらが正しいのか推理を依頼します。
鹿乃子は嘘が聞こえることで見えないことがあることを知ってしまったので不安ではありますが左右馬に促され協力をすることにします。
各々の証言を検証
くら田の大将の言い分
3日前の店が閉まって片付けをしていると六平がやってきて急な花見が入ってお弁当の手配に困っている。
急で悪いが何人前までなら頼めるか?と聞かれる。
「13折頼む」と言われたが数を書いた書き付け(メモ)には23折と書いてあった。
おかしいな?と思ったが書き付け通りに23折作っておいたが、当日取りにきた六平が「13折」しか頼んでないと言う。
手元にある書き付けには確かに23折と書いありました。
六平の言い分
自分は間違いなく「13折」と書いた。と主張します。
女将の証言
その場にいた女将は六平が書き付けているのを見ていました。
確かに13折と書いてありそれを二つ折りにして自分に渡されたと証言します。
そして大将が書き付けに筆を加えるという隙はなかったこともわかります。
鹿乃子は誰も嘘をついていないことを聞き分けます。
お弁当を皆が待っていると言うことを左右馬に指摘され謎解きは一旦中断となるのでした。
お弁当を食べながら左右馬と鹿乃子が推理
余ったお弁当を頂き二人で食べることにします。
鹿乃子には3人の誰の言葉も嘘には聞こえませんでした。
一番の可能性としては六平が注文数を間違えて書き付けたこと。←でも女将さんが書き付けを確認している
二人とも嘘をついていない。
鹿乃子にはどうしてお弁当の数が違ってしまったのかどうにも考察できません。
そこで「もしかしたら自分が嘘を聞き分ける力が無くなってしまったから?」誰かの嘘が聞き分けられないのかもしれないと考えます。
そこで左右馬にそのことを言うと左右馬は嘘をつき、鹿乃子にはいつものように嘘がわかるのでした。
鹿乃子能力は失われていませんでした。
でしょうねw
お弁当の注文数の謎解きは?
答えは簡単でした。
13折と書いた書き付けを二つに折ったためにインクが移って23に見えたと言うオチ。
あれ?と思った方多いでしょうね。
私は横書きで西洋数字で書きましたが、この時代は漢数字でしかも縦書きです。
漢数字で20は廿、廿と書きます。
インクが折った面についてしまって廿に見えたと言うことです。
現代からするととても想像のつかない謎解きとなりました。
嘘解きレトリック8話原作ネタバレ!鹿乃子のぐるぐる
今回も自分の能力や嘘についてのぐるぐるがありましたね。
自分が嘘を聞き分けるのが普通だったのに嘘がわからない事がとても怖いことと感じた鹿乃子。
普通の人が嘘を聞き分けられないのにこんなたくさんの中の人で何を信じて生活しているのか?鹿乃子にはそれが怖いと感じてしまいます。
そこで鹿乃子は左右馬に聞きます。
「先生には嘘が聞こえないのにどうして私が嘘をついてないって思うのですか?」と。
左右馬は簡単に答えます。
「どんなに聞いてもわからないのならまず信じて傷つくことを恐れずに飛び込んでみなきゃわからないでしょ」
左右馬は信じて恐れずに相手に向き合うことが重要だと鹿乃子に教えてくれたのでした。
いつも鹿乃子の不安を優しく解消してくれる左右馬ステキ
馨の体験から今回のテーマ「もし嘘が聞こえなかったら何を信じるの?」
馨は祝探偵事務所で先週起きたことを左右馬に話していました。
馨は駅で困っている女性に出会いました。
その女性は
娘の出産に立ち会うために来たのだか財布をすられてしまい困っているので片道だけでも運賃を貸して欲しい
と馨に泣きつきました。
馨は「それはお困りでしょう」とお金を貸しました。
それで左右馬はもちろん鹿乃子にまで「そういう詐欺の手口では?」と言われてしまいます。
馨は「きっと返しにくる」とプンスカ怒って帰っていきました。
さすが堅物だけど優しい馨さん、ステキ
惚れっぽいにゃ〜
鹿乃子は考えます。
「嘘のわかる自分には嘘のわからない人の気持ちがわからないけれど信じた人が嘘をついていたらどれだけ傷つくのだろう?」
その答えを今回見つけることができたのです。
人を信じると言う強さを知る鹿乃子
馨がお金を貸した女性の甥が訪ねてきてお金と手紙を渡されたと報告に事務所にきます。
そしてくら田の大将は偶然外であった鹿乃子に今回の事件を解決したお礼を言いました。
お弁当の数の食い違いについて
「お互いがきの頃からの幼馴染なのにお互い信じられないのは情けない。」
「次からは信じてもらえるように精進する」
と笑ってみせるのでした。
鹿乃子は嘘がわからない人たちは疑いあったり、傷つけあったりしながらも信じ合える事ができる強さを持っていることを知るのでした。
嘘解きレトリック8話原作ネタバレ!まとめ
8話はくら田の大将と六平のお弁当の注文数が何故違ってしまったのかを解き明かす回になりました。
漢数字の20をどう書くのか知らないと読者は置いてきぼりになりそうですが、ミステリー要素としてはめっちゃ軽めのお話です。
鹿乃子にとっては「嘘がわからなくなったと勘違いしたことで嘘がわからない不安」を体験することになりました。
そして嘘のわからない人たちは不安ではないのだろうか?と考えます。
けれど「嘘のわからない人たちはわからないからこそ信じてみる」と言う強さがあることを知ったのです。
原作ではもっと面白い謎解きのお話があるのですが、なぜ終盤の8話にこのエピソードを持ってきたのかはよくわかりません。
余計ですが、スペシャルかシーズン2、映画のためにエピソードをとっておいているんじゃないかとちょっだけ勘繰っていますw